「私はアイリス。
都市伝説は、ただの作り話じゃない――
語られぬ真実を、あなたと共に辿る語り部よ。」
13世紀。
栄華を誇ったテンプル騎士団は、突如として“異端”の烙印を押され、崩壊の運命を辿った。
その罪状の中心にあったのが――“バフォメット崇拝”だった。
だが、この告発には奇妙な点が多い。
審問記録には「山羊の頭をした像に接吻した」「その像に忠誠を誓った」とされるが、実際の像は見つかっていない。
つまり、バフォメットは“存在した証拠がない悪魔”なのだ。
ではなぜ、彼らは“存在しない悪魔”を信仰したとされたのか?
真実は、宗教と政治の闇にある。
フランス王フィリップ4世は、テンプル騎士団の莫大な財産を奪うために、教皇と結託して“異端審問”を仕組んだ。
“悪魔バフォメット”という名は、彼らの粛清を正当化するために創られた虚構だったのだ。
一方で、密儀の象徴としてのバフォメットは後世に復活を遂げる。
19世紀、オカルティストのエリファス・レヴィが描いた「山羊頭のバフォメット像」は、男女・善悪・光と闇の融合を象徴する哲学的存在へと変化した。
つまりバフォメットとは、“悪魔”ではなく“均衡”そのもの――世界を支える二元の象徴だったのだ。
今、私たちが恐怖とともに見つめるその姿は、
かつての騎士たちが信じた“真理への祈り”の形かもしれない。
「次回――あなたと辿る、さらなる真実の欠片。
私はまた、語りに戻ってくるわ。」

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