「私はアイリス。
都市伝説は、ただの作り話じゃない――
語られぬ真実を、あなたと共に辿る語り部よ。」
◆ 祈りが途絶えた夜
ヨーロッパの山あいに佇む、古い修道院。
その名は「黒い修道院」と呼ばれている。
記録によれば、ある晩――祈りの鐘が鳴らなかった。
朝になっても、修道士たちは誰一人として姿を見せなかった。
残されていたのは煤けた聖書と、血のように赤く染まったロザリオだけ。
以後、その修道院に足を踏み入れた者は、
耳の奥で囁きを聞くという――
「われらを赦し給え」と。
◆ 封印と鎮魂 ― 日本に残る“祈りの封印”
神に仕える場が、同時に“闇を封じる場所”でもあることを、
人はどこかで知っていたのかもしれない。
日本の寺や神社もまた、祟り神や怨霊を鎮めるために建てられた例が多い。
廃寺の跡からは、封印札を貼られた鉄箱や鏡が出土することもある。
中には、髪や歯、骨片とともに“名もなき神”が封じられていたという。
それは、神と人の境を越えてしまった“祈り”の結晶。
願いが強すぎたとき、それは信仰ではなく呪いへと変わる。
◆ 神に近いほど、闇は深く
修道院も寺院も、沈黙の中に神を見出そうとした。
だが、沈黙はまた、闇の棲み処でもある。
光を求める者の祈りが、
やがて闇に届いてしまうことがある。
それは、誰もが知らぬうちに“もう一つの存在”を呼び覚ます瞬間だ。
夜の回廊、消えた灯火。
もしあなたが、そこで祈りの声を聞いたなら――
それはきっと、あなたに続く“誰か”の声。
「神に近づこうとするほど、闇もまたあなたに寄り添うの。
だから、祈る時は気をつけて――
その声を聞いているのが“神”とは限らないのだから。」
「次回――あなたと辿る、さらなる真実の欠片。
私はまた、語りに戻ってくるわ。」

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